多くの人が好きな揚げ物は、おかず・おつまみ・お弁当に向く調理法です。揚げ物の中でも今回は、アジフライを取り上げます。アジフライを作る時、皮はとる方がいいのか・アジの臭みを消す方法・簡単なアジの開き方について紹介します。
アジフライは皮とるほうがいいの?ゼイゴはどうする?
アジフライの皮は、とる必要がありません。でも、ゼイゴは取り除きます。
まず、アジの皮をとらない方が良い理由は、皮のすぐ下にある旨味や脂を積極的に摂りたいからです。
アジは、私たちの身体が必要とする3つの栄養素が多く含まれています。以下で解説しますね。
- たんぱく質→筋肉・血液・髪・肌などの細胞レベルで必要な栄養素
- ビタミンB群→アジはビタミンB1・B2・B6をバランスよく含む。ビタミンB群は、別名で「代謝ビタミン」ともいわれるのです♪
- DHAとEPA→血流を良くする・記憶力や集中力を上げる・ストレス緩和・中性脂肪を減らす・皮膚を潤し粘膜を保護するなど
少し前に、サバ缶がブームになったことがありましたよね?
サバもアジも同じ青魚なので、同等の栄養素を含んでいます。私たちの健康を維持するためにも、皮つきのまま食べたいお魚です。
次に、ゼイゴについてです。ゼイゴは、アジの尻尾の近くにあるトゲトゲしている固いウロコ。これが、アジの特徴ともいえる部分です。
ゼイゴを取り除かないと食べる時に固くて邪魔になるし、口の中をケガしてしまう恐れがあるので必ず取り除くようにしましょう。
アジフライの臭みを消す方法!
魚が苦手な理由の1つに、生臭さが挙げられます。特に、アジを含むイワシ・サバ・サンマなどの青魚は臭みが強いです。
アジフライの臭みを消す方法で、一番簡単なのは塩をふっておく(ふり塩)です。和食の塩焼きはもちろん、洋食・中華などの下ごしらえにも応用できる万能な方法といえます。
以下に、青魚が生臭い3つの原因と対処法を紹介します。
- 魚の鮮度:魚の体全体がキレイ・エラが鮮やかな赤い色・目が透き通って濁っていないものを選ぶ
- ぬめり(ウロコ):青魚に限りませんが、魚をさばく前にウロコを丁寧に取り除く
- 血液(内臓):魚の身に血液と内臓を残さないようにした処理する
です。
調理する20~30分前に塩をふって置いておくと浸透圧の作用によって、魚の身が引き締まると同時に魚の余分な水分と臭みがでていきます。
出てきた水分は、キッチンペーパーできちんと拭き取るのがコツです。
ふり塩のやり方と注意点
開いたアジの20~30cm上の高さから、塩を軽くつかんだ手を揺らし、指の隙間から散らすのがコツです。こうすると食材全体に薄く、ムラなく塩がふれます。
ここで注意したいのが、魚の身に塩をふって置いておく時間です。長く置くほど、臭みが抜けて良いわけではありません。長く置き過ぎると、魚の旨味も一緒に出ていってしまいます。
魚の水分が減り過ぎると、魚の身のふっくらとした感も損なわれてしまうので塩をふってから30分以上は放置しないことが大切です。
アジフライの開き方で簡単なのはこれ!
アジフライ用に開く時、もっとも簡単なのは手開きです。この方法なら、簡単にできちゃいます♪
【準備するもの】
新聞紙、包丁、骨抜き(毛抜き)
【手開きの手順】
- 尾びれ近くにあるゼイゴを取り除きます。尻尾の方から包丁を入れて、ゆっくり包丁を上下に動かしながら包丁の刃とまな板を平行に使います。イメージとしてはのこぎりのように小刻みに動かしながら削ぐ。反対側も同様にします。
- ウロコを取り除きます。アジの背中にあたる部分に包丁をあてて、尻尾から頭の方向に向かって動かす。カリカリとウロコが剥がれる音がします。ある程度、ウロコが取れたら流水で洗う。
- 背びれも切ります。
- アジの胸びれを頭の方向にして、バンザイさせる。胸びれの後ろ側に包丁を入れて、頭上部にある骨の付け根部分にあてて頭を落とします。
- お腹のところを斜めに切り、はらわたを取り除きます。その後、流水で良く洗う。
- 頭側に指を入れ、頭から尻尾にかけて中骨に添いながら動かしていくと身と骨が離れます。尻尾の手前のところで、中骨を折る。
- 身に細かい骨が残っているので、骨抜きを使って丁寧に取り除きます。小骨が取りきれていないと、仕上がり感が全然違います。食べた時に邪魔にならないように、この工程は頑張りましょう♪
- あとは、キッチンペーパーで水分を残さないよう十分に拭き取ればOKです。
まとめ
アジは淡白でクセがなく、多くの人に好まれる魚です。フライの他にお刺身・たたき・塩焼き・天ぷらなど料理の用途が幅広いですね。
アジフライにする場合は、皮はついたままでも大丈夫。でも、尻尾の近くにあるゼイゴは固く、トゲトゲしているので必ず取り除いてくださいね。
アジなどの青魚の臭みを消す方法として、もっとも手軽で簡単なのが「ふり塩」です。
そして、アジの開き方で簡単なのが手開きです。最初は、恐る恐る挑戦すると思います。でも、慣れれば難しくありません。
私自身も初めは、魚を買ったお店で「○○用に調理をお願いします」と頼んでいたのです。でも、自分でも魚をおろしてみたくなりました。そこで、まず挑戦してみたのが手開きだったのです。
また、アジフライを揚げる時は、皮目を上にして油に入れます。なぜならば、これには2つの理由があるのです。
- 身と皮の間に脂が多いので、皮目を下にすると焦げやすくなる
- 熱が通り過ぎると皮が縮んで変形してしまう→火の通りにムラがでてしまう
ので、皮目を上にすると火の通りが均一になり美味しく仕上がります。ぜひ、お試しくださいね♪