下ごしらえ

酢豚は何肉で作る?野菜を素揚げする理由や湯通しでも良いのか?

酢豚は、家庭でも簡単に作れるお料理ですが、いざ作るとなったときに、「豚ってたくさんの部位があるけど何肉を使えばいいの?」と悩んだことはありませんか?
そこで今回は、何肉で作るといいかや食材を素揚げする理由、素揚げの代わりに湯通しで作れるかなどをご紹介します。

酢豚は何肉で作る?どの部位がおすすめ?

酢豚は何肉で作る?野菜を素揚げする理由や湯通しでも良いのか?

 

酢豚と言うくらいですから使う肉は基本豚肉です

最近では鶏肉を使った酢鶏なんて言うものもありますが、今回は豚肉のおすすめの部位ついて説明していきます。

最高のバランス!豚肩ロース

わたしが最もおすすめする部位は豚肩ロースです
お店で使われているお肉もこの部位が1番多いと思われます。

その理由は赤身と脂身のバランスの良さです。肩ロースは赤身の中に網状になった脂肪が入っています。
そのため、お肉のしっかりとした肉質を残しながら、やわらかく調理することが出来るのです!

また、食感だけでなく、味のバランスの面でも1番ちょうどいいお肉になります。
赤身に含まれるうま味と脂身がもたらす濃厚なコク、この両方を味わうことが出来る、とても酢豚に向いたお肉といえます

ただ、豚肉の部位の中でもお値段がお高めのものになりますので、買うときはお財布と相談しながらになってしまいますね。

やわらかくコクのある味わい!豚バラ

バラ肉も酢豚に使いやすいお肉で、特に子どもに人気の高いお肉です

バラ肉は豚の中でも脂身の割合が高い部位になります。
そのため固くなりにくく、ぷりぷりでやわらかい食感で子供も食べやすいお肉に仕上がります。

また、バラ肉のコクのある濃厚な味が酢豚にぴったりで、よりご飯の進む味になりますよ!

値段も肩ロースよりもお手頃ですので、ガッツリ食べたい人におすすめのお肉です。

しっかりとした肉質!豚もも

もも肉は赤身の塊で、豚の中でも脂身の少ない部位です。

しっかりとしたお肉の歯ごたえを楽しんで食べたい方におすすめです。
また、赤身の塊なのでうま味とビタミンが多く詰まっているのも特徴のひとつです。

スーパーでお安く売られているので、お財布に優しいところも魅力的ですね!
もも肉は一口サイズにカットされて売られているものもあるので、手間も省けて使いやすいですよ。

ヘルシーでさっぱり!豚ヒレ

他の部位に比べ、ヒレ肉は脂肪が少なくヘルシーなお肉です。
同時に、とってもやわらかい肉質が特徴で人気の部位のひとつです。

ただ長時間加熱には適さず、せっかくのやわらかいお肉が固くぱさぱさしたものになってしまいます。
うま味の流出を防ぐためにも、肉の表面を高温で加熱調理して使うといいですよ。

以上4つのお肉を紹介いたしました。

結論としては、1番のおすすめは肩ロースになります。
しかし、そのときの気分やお財布と相談して、いろいろな味や食感の酢豚を試してみるのも楽しいですよ!

酢豚の野菜を素揚げする理由は何?

酢豚は何肉で作る?野菜を素揚げする理由や湯通しでも良いのか?

素揚げという調理法は、酢豚だけでなく中華料理全般で使われています。

油にさっとくぐらすだけの作業に意味があるのか、疑問に思われる方もいますよね?
そこで、素揚げをする理由について詳しく解説いたします!

中華では素揚げのことを油通しと呼び、炒め料理を作るうえで欠かせないものです
油通しは完全に火を通す必要はなく、7割程度火を通すことが目的です。

この作業をするだけで、仕上がりには大きく差が出てきます

メリット1 うま味を閉じ込める

素揚げした食材は表面が固くなるので、野菜やお肉のうま味が流出するのを防ぐことが可能です。

お肉はうま味を閉じ込めることで、よりジューシーなものに仕上がります。

メリット2 歯ごたえを良くする

外側を高温ですばやく揚げることで、野菜のシャキシャキした食感を残すことができ、歯ごたえのいい酢豚に仕上がります。

また、野菜だけでなくお肉も揚げることで、外はカリッとして中はふわっとやわらかいものにできます。

メリット3 本加熱の時間短縮

あらかじめ素揚げをして7割ほど火を通しておくことで、炒めるときの時間を短縮することができます。

また、炒め時間を短くすることで、野菜のシャキシャキ感が残った酢豚を作れます。

メリット4 色鮮やかにする

野菜の色がより鮮やかになり、お肉は濃い茶色になります。
特にピーマンやパプリカは、その仕上がりに大きく差が出ます。

メリット5 余分な油を吸わない

高温の油で揚げることで余分な水分が抜けるうえ、表面が油でコーティングされます。

そのため、炒めた時に余分な油を吸うのを防げて、食材の味が油に負けることのないおいしい酢豚が作れます。

 

このように素揚げにはたくさんのメリットがあるのです。
これだけ違いがあるならやらない訳にはいかないですよね!

ちなみにお肉と野菜を素揚げする順番はお肉→野菜になります。
なぜなら、野菜を上げるときの油の温度が180~200℃なのに対し、お肉の油の温度は120~140℃だからです。

先に低い温度の油でお肉を揚げてから、油の温度を上げて野菜を揚げることで効率よく料理できます。

 

酢豚は湯通しでも良いの?美味しく作るコツは?

酢豚は何肉で作る?野菜を素揚げする理由や湯通しでも良いのか?

素揚げにメリットがたくさんあるのはわかりましたが、たくさんの油を使うと準備も後片づけも大変ですよね。
そこで、素揚げの代わりに湯同士でできないかと考える方もいらっしゃるでしょう。

実際のところ、湯通しでも素揚げに近い効果を得ることはできます。ただ、素揚げと比べてしまうとその効果はやはり薄いです。

しかしある工夫をすることによって、より素揚げに近い効果を得ることが出来ます。
その工夫とは、お湯に油を大さじ2程度入れてから茹でることです。

お湯の表面に浮いている油が食材の表面をコーティングすることによって、素揚げとほぼ同じような効果が得られます。

ただ、茹ですぎると野菜のシャキシャキ食感が失われてしまうので注意が必要です。
半分程度火が通ったらあげて、余熱で火を通すのがコツ!
酢豚の野菜のサイズだと、30秒前後がいいでしょう。

しかも、使う油の量が少ないので後片付けがとっても楽になります。

まとめ

酢豚は使うお肉や調理法によって、仕上がりがまったく違う物になることがお分かりいただけたかと思います。

これを機に、みなさんもいろいろな味や食感の酢豚を作って自分好みのものを探してみてはいかがでしょうか!