和食の代表とも言える煮物ですが、自宅で作るときに水の量をどのくらい入れたらいいのか迷いますよね。私もレシピを見ながら作っていて『水〇カップ』という感じで書いてくれていれば迷わないのに...と思ったことが何度もあります。
ここでは、煮物の水の量はどのくらいなのか、黄金比や水を入れすぎたときの対処法などをご紹介します。
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煮物の水の量はどのくらいが適量なの?
なんと煮物には煮付け・含め煮・煮浸し・煮込み・煮染めなどの種類があります!
味付けの方法や煮る時間によって呼び名が変わり、それによって水の量が変わってきます。
レシピを見ていると、水の量のことを『ひたひたの水』や『食材がかぶるくらいの水』、『たっぷりの水』という表現をしているものがありますよね。
これらは水の少ない順から『ひたひた』→『かぶるくらい』→『たっぷり』です。
鍋に入れた材料が水より出るか出ないか、または少し出ているくらいの水の量のことです。
『ひたひた』より少し多めで、材料の上に水がくるくらい浸っている状態です。大根の下茹でなど長めの加熱が必要な食材を煮るときの水の量です。
水が材料より2~3センチ上のことです。材料がしっかり水の中に浸っていて、充分に水が入った量を指しています。パスタを茹でるときや、おでん・シチューなどを作るのに適している水の量です。
この3つの表現の水の量を守れば、それがそのレシピの水の適量ということになります。
煮物の黄金比!覚えておけば間違いなし!
煮物の黄金比も作るものによって変わってきます。
作る煮物によって調味料の黄金比は変わってくるのですがどんな煮物でも、水5:みりん1:醤油1:酒1の黄金比をベースに作れば間違いないです。
だし汁を使わず水から作るため、誰でも手軽に作ることができます!
だし汁を使った主な和食の煮物の黄金比には5つほどあります。
煮物の黄金比その1 出汁10:醤油1:みりん1
まず最初は出汁が多めの「出汁10:醤油1:みりん1」の比率です。
出汁の割合が多いので、「味が薄いんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、落し蓋などをして煮詰めていくとバランスの整ったいい味になってきます。
素材の味を生かした上品な味わいになるのが特徴です。
煮物の黄金比その2 酒1:醤油1:みりん1
お肉を柔らかくしたりするために、だし汁ではなくお酒を加えて煮込む場合の比率は「酒1:醤油1:みりん1」の割合になります。
この黄金比は万能でいろいろなレシピに応用できるので、家庭料理でおなじみの肉じゃがなんかもこの黄金比率で作ることができます!
弱火でじっくり時間をかけて煮込んで味を染み込ませるので、お肉は柔らかく野菜の甘みがしっかりと出た美味しい肉じゃがに仕上がります。
煮物の黄金比その3 出汁4:醤油1:みりん1
煮物の黄金比その1で紹介した比率よりも出汁が少なめの、「出汁4:醤油1:みりん1」の比率だと、凝縮した味わいになります。
ご飯との相性が良いので丼ぶりのたれなどに使われます。親子丼やカツ丼、牛丼などに使っても美味しいですよ!
煮物の黄金比その4 酒1:醤油1:みりん1:砂糖1
「酒1:醤油1:みりん1:砂糖1」の比率で作ると、照り焼きなどに使える甘辛たれが出来上がります。
具材の味が引き立つので甘い煮物が作りたいときにおすすめです。すべての分量が同じで覚えやすいので、失敗なく美味しい煮物に仕上がりますね!
煮物の黄金比その5 出汁20:醤油1:みりん1
最後に「出汁20:醤油1:みりん1」の比率は、おでんを作るときに使えます。
市販のおでん出汁もいいですが、簡単に作ることができるので私は自宅で作っています。
この黄金比率の出汁は鍋つゆや野菜を入れた雑炊を作るときにも活用できたり、出汁の量を調節すると炊き込みご飯を作ることもできるので、ぜひ覚えておきましょう。
煮物に水を入れすぎたときの対処法は?
水を入れすぎてしまうと煮汁が余ってしまったりしますよね。
そんなときは、煮物に高野豆腐を入れると煮汁を吸ってくれて、なおかつ具材が増えるのでおすすめです。
または、多かった分の煮汁を捨てて、調味料を足して味を調整して煮ると美味しく食べられます。
「捨てるなんてもったいない!」という方はタッパーなどの容器に移して保存しておいて、翌日のメニューに使ってみてください。
もう味がついているので時短にもなりますし、お味噌汁などに使っても出汁がきいていて美味しいです。
水の量が多かったり少なすぎたりすると、具材は煮えていても水がまだまだ残っていたり、逆に具材がまだ固く煮えていないのに水がなくなってしまうと美味しく作れません。
『ひたひた』『かぶるくらい』『たっぷり』の水の量を見極められるようになりましょう!
まとめ
煮物の基本は材料がなべ底にきちんと収まり、程よい隙間ができている分量で作ることが良いとされています。具材が動いてしまい煮崩れしてしまうので、材料が重ならないサイズの鍋で作りましょう。
煮汁の多い含め煮・下茹でなどは深い鍋で、煮付けなどには浅い鍋が適しています。煮物の分量に合った鍋をそろえておくと良いと思います。
また、水加減だけでなく火加減にも気を付けて作りましょう。
通常だと煮汁が煮立つまでは強火にかけ、沸騰したら火を弱くして表面が泡立つ状態を保ちます。自分が作りたい煮物に合わせたレシピを守って美味しい煮物を目指してください!