「名古屋めし」の代表格である味噌煮込みうどん。ですが、その歯ごたえは独特で「生煮えじゃないの?!」と驚いてしまう人も多いようです。
今回は、味噌煮込みうどんの麺が硬い理由&味噌煮込みうどんを柔らかくする方法について紹介しますね。
味噌煮込みうどんが生煮えって思った時の対処法!
名古屋特有の郷土料理である味噌煮込みうどんは、麺が硬すぎるくらいに硬いのが特徴です。
この硬いという状態は、もちろん生煮えの状態で提供されたのではありません。これは「生煮えじゃないかと思ってしまうくらい歯ごたえ(コシ)がある」というのが当たり前なのです。
でも、観光客として訪れた場合は麺の硬さに驚いてしまいますよね?
味噌煮込みうどんをオーダーすると、味噌煮込みうどん以外にライスと浅漬けがセットになって提供されるのが一般的になります。いわゆる、味噌煮込みうどん定食です。
「うどんがあるのに、ご飯もつくの?」と思われるかも知れませんね。でも、実は味噌煮込みうどんは主食の扱いではなく、おかずの感覚なのです。
だから、味噌煮込みうどんをおかずの一品と考えてライスがつくし、浅漬けは自由におかわりできるお店もあります。
ですので、味噌煮込みうどんが「生煮えじゃない?」と思うくらい硬く感じた時の対処法として
- ご飯と浅漬けを食べて待つ
- 味噌煮込みうどんに入っている具材を先に食べて待つ
- 他に同行している人がいるならば、その人との会話を楽しみながら待つ
上記の3つをしている間に、ある程度までは麺の硬さがなくなって食べやすくなりますよ。
味噌煮込みうどんの麺が硬い理由は?
ここで、味噌煮込みうどんの麺が硬い理由について解説します。
味噌煮込みうどんの麺が硬いのは、小麦粉と水だけでこねているからです。小麦粉と水だけで作るというと、すいとんorだんご汁をイメージしてもらうと分かりやすいと思います。
一般的なうどんは、小麦粉と水の他に塩が使われます。でも、味噌煮込みうどんは塩を使用せずに作られているのです。どうして麺を作る時に塩を加えないか、理由を説明しますね。
なぜならば、味噌煮込みうどんの汁の中に塩が溶け込んでしまい、しょっぱくならないようにするためです。塩を加え、うどんをこねるとお湯の中に80%程度の塩分が溶けだしてしまいます。
味噌煮込みうどんが硬いのは、塩を使わずにこねられていること。そして、太麺であることが理由です。そう考えると、「やむを得ないかも知れない」と思えてきますね。
味噌煮込みうどんは名古屋出身の人でも好き嫌いが、はっきり分かれる食べ物です。だから、「リピートしたい」と感じるか「もう食べたくない」と感じるかは人それぞれですね。
でも、味噌煮込みうどんは土鍋で提供されるので食べ進めて行く間に保温され、麺に熱が加えられて、ちょうど良い硬さになっていきますよ。
味噌煮込みうどんを柔らかくする方法は?
味噌煮込みうどんは、ある程度の時間をかけて煮込んでも残念ながら柔らかくなりません。
「それなら、味噌煮込みうどんを柔らかくする方法はないってこと?」と思っちゃいますよね。でも、安心してください!
味噌煮込みうどんを柔らかくする方法はないけれど、柔らかめの味噌煮込みうどんを食べる方法ならあるのです。
それは、味噌煮込みうどんを注文する時に店員さんに「柔らかめのうどんにしてもらうことはできますか?」と質問してみてはいかがでしょうか。
実際に、味噌煮込みうどんの硬さを選べるお店も増えてきています。また、事前に店員さんから、お好みの硬さを聞いてくれるお店もあります♪
味噌煮込みうどんを食べるのは初めてだけど、2人以上でお店に入る場合は、通常の硬さのものと柔らかめのものを1つずつオーダーして食べ比べを楽しむのも○です。
このようなことから考えると、塩が果たしている役割が大きいことが分かってきますね。
うどんをこねる時に塩を入れるメリットは、うどんの風味と食感を良くするためです。
味噌煮込みうどんに使われている豆味噌は、米味噌や麦味噌と比較して煮込んでも風味が落ちにくいのが特徴です。
だから、中京地域では味噌を基本とした煮込み料理が多くあります。
まとめ
名古屋でうどん屋さんに入れば、ほとんどのお店には味噌煮込みうどんがメニューに掲載されています。
お店によって味噌の種類や麺の硬さも違うので、何軒かお店を回って食べ比べをしてみるのも良いですね。
味噌煮込みうどんの麺が硬いのは小麦粉と水だけで生地をこねていて、太麺だからです。
でも、うどんをゆでる時に8割の塩がお湯の中に溶けてしまうなら、致し方ないと思えますよね?
味噌煮込みうどんのルーツは、山梨県のほうとうと言われています。うどんと一緒に煮込む具材は鶏肉・ねぎ・シイタケ・かまぼこ・月見卵などが一般的です。
でも、お店によっては鶏肉を名古屋コーチンにしたり、天ぷら・かき揚げ・きのこ・お餅・豆腐などを入れることもあります。
「味噌煮込みうどんは硬い」というイメージが先行するかも知れませんが、麺の硬さも好みに合わせて選べるのです。
一緒に煮込む具材も他店との差別化して、「お気に入りの味噌煮込みうどん」が見つけやすいよう努力をしているのが感じられますね。