ピーマンには独特の苦みがあるので、「好きではない」という人も多いですよね。
私も昔からピーマンの苦みが苦手でしたが、実は、この苦みは抜くことができるのです。
ここでは、なぜピーマンが苦いのかについてお話していきたいと思います。
更に、ピーマンの苦みを抜くための方法についても紹介していきます。
ピーマンが苦いのはなぜ?
ピーマンが苦いのは、何と、ピーマンに含まれている「天然の毒」が原因なのです!
「毒」と言うと、「体に良くないのでは」と心配になりますよね。
でも、ピーマンの毒は、人間の体には害はないようなので、安心してくださいね。
ピーマンの苦みの原因である「天然の毒」の正体は、アルカロイドという成分です。
なぜこのような成分が含まれているのかと言うと、「自分自身を守るため」です。
つまり、他の生き物に食べられないように、ピーマンは、毒を出して自分を守っているのです。
この苦みは、人間であれば、「ちょっと苦くて嫌だな」くらいにしか感じませんよね。
でも、動物にとっては、逃げ出したいくらいの苦さに感じることがあるようなのです。
又、ピーマンの苦みの原因は、アルカロイド以外に、もう1つあるようです。
それは、「クエルシトリン」というポリフェノールで、ピーマンの香り成分でもあります。
つまり、ピーマンは、アルカロイドとクエルシトリンという2つの成分によって、苦みを出していたということです。
ピーマンの苦みは炒めると抜けるって本当? 理由は?
ピーマンの苦みは、炒めて調理してしまうと、ある程度は抜けてしまうのです。
なぜかと言うと、苦みの原因の1つであるクエルシトリンは、油に溶けてしまう性質があるからです。
そのため、油で軽く炒めると、ピーマンの苦みの半分が消える効果が期待できます。
例えば、チンジャオロースに入っているピーマンは、あまり苦みを感じません。
それは、油で炒めて調理することで、クエルシトリンが溶けてしまったからです。
でも、油で炒めるだけでは、ピーマンの全ての苦みを消すことができません。
クエルシトリンは溶けてしまっても、もう1つの苦み成分・アルカロイドが残っているからです。
そこで、炒める前に、ピーマンを繊維に沿って縦に細く切ってみてください。
そのように切ることで、アルカロイドの苦みが半分以下になる効果が期待できるようです。
確かに、横に輪切りにしたピーマンよりは、細く千切りにしたピーマンの方が、苦みが少ない気もします。
ピーマンの苦みは水にさらすと抜けるの? なぜ?
ピーマンの苦みは、調理前に水にさらすことでも、ある程度は抜くことができます。
水にさらすことで、苦み成分が水に溶けて、流れ出てしまう効果が期待できるからです。
でも実は、「水にさらす」という方法は、あまりオススメできる方法ではありません。
確かに、何度か水にさらすことで、苦み成分を流しだす効果は期待できます。
でも、苦み成分と一緒に、ピーマンが持っている貴重な栄養素まで流れ出てしまうからです。
特に、ピーマンに含まれる豊富なビタミン類が、たくさん流れ出てしまいます。
又、ピーマンは水に強くない野菜なので、水にさらすことは不向きです。
水にさらした後、十分に水分を拭き取っておかないと、傷みやすくなってしまいことがあります。
これらの点から見ると、苦みを抜くために水にさらすのは、あまりしない方が良いかもしれません。
やはり、ピーマンの苦みを取り除くには「細く千切りにして油で炒める」という方法がベストなのかもしれませんね。
まとめ
ピーマンの苦みの原因は2つあり、1つはアルカロイドという毒、もう1つはクエルシトリンというポリフェノールです。
この苦みは、ピーマンを縦に細く千切りにして、油で炒めることで大分抜けてきます。
どうしてもピーマンの苦みが嫌な場合は、このような調理方法を試してみてください。
ピーマンを水にさらすことでも、多少は苦みが抜けますが、オススメではありません。
ピーマンに含まれている大切な栄養素まで、水に溶けて流れてしまうからです。