料理の基本

冷凍カニの温め方は?解凍は常温と流水どっちがいいの?

カニのおいしい季節になりましたね。

鍋に味噌汁、そのままでも十分美味しいカニですが、実際に購入して食べたら「思ってたよりおいしくない…」「高かったのに、身がパサパサしていて残念」なんて経験をしたことある人も多いはず…

しかし、それは間違った解凍方法によるものかもしれません!
今回はそんなカニの失敗しない解凍方法について説明していきます。

冷凍カニの温め方は?レンジは使えるの?

冷凍カニを食べる際に電子レンジで早く解凍して食べたいと思う方がいるかもしれませんが、レンジでの解凍は【絶対】にやめてください。

電子レンジでの急激な解凍により身の中で凍っていた旨み成分が流れてしまい、身がパサついたり堅くなる原因になります。

しかし、殻・甲羅付きの蟹は解凍に時間がかかるので電子レンジで20秒ほどめ、その後冷蔵庫で1~2時間ほど置いておくことで解凍することは可能です。

蟹の解凍は常温でするのが良い?

常温での解凍も可能ですが、正直メリットよりもデメリットの方が多いので、常温解凍もやめてください。

理由としては常温解凍では水分が多く出てしまい、同時に蟹の旨みも出てしまいます。
これは上記同様身のパサつき等につながります。

常温解凍は食中毒にも注意が…

しかし、常温解凍にはさらに危険なデメリットがあります。
それが【食中毒】です。

「え?冬場でも食中毒になるの?」と思うかもしれませんが、1年を通じて冬場に多くノロウイルスによる食中毒が発生する傾向があります。

ノロウイルス食中毒はノロウイルスが付着した手での食事、ノロウイルスが付着した食品を食べるなどしてノロウイルスに感染することで起こります。

ノロウィルス感染の症状

乳幼児から高齢者までの幅広い年齢層に起こり感染してから12〜48時間の潜伏期間を経て、吐き気、嘔吐、下痢、腹痛などを起こし、37~38℃ほどの発熱や頭痛などを伴うこともあります。 症状は1〜2日ほどで自然に回復します。

せっかく美味しいく食べようと思ったのに苦しい思いをしては本末転倒です。時期に関係なく食中毒には気を付けましょう。

蟹の解凍オススメは冷蔵庫解凍!

ボイルしてある冷凍カニの最適な解凍方法は、冷蔵庫でゆっくり解凍することです。

電子レンジや常温で解凍すると、旨味とともに水分(蟹の旨み成分)が流れ出てしまい、身がパサパサしたり、味が落ちる原因になります。

なので、レンジ・室温での解凍は避け、低温で時間をかけ解凍することをおすすめします。 解凍時間は12時間~24時間を目安にゆっくり解凍するのが大切です。

解凍時にはカニの乾燥にも注意!

そして冷凍カニを解凍する際に一番大切なことは、乾燥させないことです。
でも「どうすれば乾燥なんて防げるの?」という方の為に簡単な乾燥防止を説明します。

冷凍カニの乾燥防止法

方法はとても簡単で、新聞紙、キッチンペーパーで包み水切りパットに入れ、さらにポリ袋に入れれば万全。これで乾燥を防ぐことができます。

甲羅付きの蟹を解凍する際は甲羅面を下にして解凍を行ってください。
これは蟹みそが流れ出ることを防ぐためです。

蟹の解凍は流水も可能!?

どうしても急いで解凍しないといけない、でも美味しく食べたいという人は流水による解凍も可能です。

むき身の蟹をビニール袋に入れ、水を張ったボウルなどの中で流水解凍を行います。
20~30分程で解凍が半分ほど進むので、残りは食卓に並べているうちに自然に身がほぐれてくるので待ちましょう。

しかし、味は冷蔵庫解凍には劣ってしまうので、どうしても時間が無い方のみお願いします。

食べ終わった後の蟹の殻の有効活用!

皆さん、食べ終わった蟹の殻をどうしますか?
大抵の人は捨ててしまうのではないでしょうか。

しかし蟹の殻は出汁に出来る最高の食材でもあるのです!
今回は本来捨てられてしまうはずの蟹の殻から出汁をとる方法も説明します。

出汁のとり方
  1.  蟹の殻をトースターかグリルで軽く焼きます(殻に焼き色がつく程度)。
  2.  焼いた蟹の殻をキッチンバサミで適当に切ります(出汁が出やすい為)。
  3.  殻を鍋に入れ、ひたひたになる程度の水と昆布を入れ、そのまま30分ほどコトコトと煮込むだけ。
  4.  最後にキッチンペーパーで濾したら完成です(滑らかなダシを取る為)。

取った出汁は味噌汁や雑炊など様々な料理で使うことが出来るので、ぜひ試してみてください。

まとめ

蟹の解凍方法をご紹介しました。

手間と思う人もいるかもしれませんが、美味しいものを食べるには時間と手間が付き物です。
せっかく買った蟹も手間をかけなかったせいで台無しなんてことにならないように焦らず冷蔵庫でゆっくり解凍しましょう。

尚、蟹は余すことなく食せる食材です。
本来捨てられるはずの殻や甲羅も美味しい出汁をとるための必要な立派な材料です。

最後の最後まで美味しい蟹!是非堪能してください!