料理のあれこれ

生卵とゆで卵の重さ比較や転がすとどうなる?賞味期限が違う理由は?

卵は栄養価も高くいろんな食べ方が出来るので、私たちの生活に欠かせない食材ですよね。生卵とゆで卵は殻をむかないと違いが分かりにくいんですよね。今回は、殻をむかなくても重さや転がり方で見分けられる方法を紹介します。また、同じ卵なの生卵とゆで卵で賞味期限が違う理由もご説明します。

生卵とゆで卵の重さを比べると?

殻を剥かないと見た目は全く同じの生卵とゆで卵。もしもうっかり混ざってしまった場合どうやって見分ければいいのでしょうか。

まずは重さですが、生卵とゆで卵では重さは変わりません。
残念ながら、重さをはかって違いを見分けることはできないのです。

生卵もゆで卵も一個の質量はMサイズで58~64グラム、Lサイズで64~70グラムほどです。

これは、「質量保存の法則」が成り立っているから。
質量保存の法則とは、ある化学変化(中和や燃焼、熱分解など)が起こったときに、その変化のの前と後では物質の質量が変化しないという原理のことをいいます。

私たちの身近なものでいうと、水が氷になって体積が増えても質量は変わらないのと同じ原理です。

よって、生卵とゆでたまごを重さで見分けることはできません。

生卵とゆで卵転がすとどうなる?

見た目は全く同じの生卵とゆで卵、残念ながら重さでは見分けることは難しいということがわかりました。

では、転がしてみたら動きに違いはあるのでしょうか。
転がしてみると、違う動きをします。

落ちない場所でコマのように回してみると、それぞれこんな回り方をします。

  • 生卵を回してみると・・・ふらふら、ゆらゆらした動きで転がる。うまく回らない。
  • ゆで卵を回してみると・・・クルクル~っと勢いよく回る

殻の中に空白があって殻と中身が同じ角速度で回転しない生卵に対して、茹で卵は白身と黄身が固まって重心ができているからしっかり回るのです。

生卵とゆでたまごその他の見分け方は?

ちなみに、生卵とゆで卵を見分け方としては、照明(光)にかざす方法もあります。

ゆで卵を照明にかざしてみると、中身が個体なので影になります。
一方、生卵の中身は液体なので殻が透けて見えます。

卵を回すかかざすかで生卵とゆで卵の見分けが出来るのです。

生卵とゆで卵の賞味期限が違う理由は何?

生卵とゆで卵はどちらの方が賞味期限が長いのでしょうか。

なんとなく生よりも熱を加えているゆで卵の方が日持ちしそうですよね。
実際にそう思っている人も少なくありません。

でも実はこれは間違いで、ゆで卵よりも生卵の方が賞味期限が長いんです。

  • 生卵の賞味期限・・・鶏が卵を産んでから21日
  • ゆで卵の賞味期限・・・殻付きで5~7日、少しでも割れていたりヒビが入ったものは2日前後、完全に殻をむいたものはその日中

一体なぜなのでしょうか。

生卵の方が賞味期限が長いのはなぜ?

理由は、殻の中で卵黄を包んでいる生の卵白には殺菌作用があり、雑菌から守ってくれるから。

もっと詳しく説明すると、卵殻には気孔があり胚の呼吸に必要な酸素を取り入れ、中で発生した二酸化炭素を排出する役割を果たすから。

この抗菌効果はゆでて熱を加えると働かなくなってしまうため、傷みやすくなるのです。

コンビニのゆでたまごはどうなの?

では、コンビニで売っているゆで卵はどうでしょうか。

黄身が半熟のものから固ゆでのものもあり、あと一品欲しい時や小腹が空いたとき、ダイエット中のご飯など人気の商品です。

売っているものを見てみると、コンビニのゆでたまごの賞味期限は2週間ほど先の日付で設定されています。

実はコンビニのゆで卵は、サルモネラ菌による食中毒が起きないように、衛生管理した工場内で製造し、低温で流通させているそうです。

だから家庭で作ったゆで卵よりも賞味期限が長いのです。

生卵は賞味期限切れでも過熱で食べられる?

生卵の賞味期限は、卵かけごはんのように生で卵を食べる日本の食習慣に合わせて安全に食べられる期間として設定されています。

ただし、ヒビが入ってしまったものはできるだけ早く、必ず加熱して食べるようにしましょう。
また、賞味期限が切れた生卵は加熱すれば食べられるという人もいます。

確かに、生卵の賞味期限は「生で安全に食べられる期間」なので、少し過ぎたぐらいであれば加熱さえすればまた食べられるのです。

ですがはっきりとした期間、定義はないのでお腹が弱い人や子供、お年寄りは食べない方が無難です。

もしも賞味期限が切れた生卵を捨てるのがもったいない!と感じるときは、健康な大人が食べるようにしましょう。

まとめ

生卵とゆで卵がもしもうっかり混ざってしまったときは、重さではなく転がり方で判断できます。

質量保存の法則が働いて、重さはほとんど変わらないけれど、コマのように回してみると違いはすぐに分かります。

ふらふら、ゆらゆらした動きで転がりうまく回らないものは生卵
クルクル~っと勢いよく回るものはゆで卵

ということになります。

賞味期限は、ゆで卵よりも生卵の方が長いです。これは生卵の殻の中の生の卵白には殺菌作用があり、雑菌をシャットアウトしてくれるからなんですね。

賞味期限は守って美味しくいただきましょう。