様々な料理に使う薄力粉。料理中に薄力粉がないことに気が付いたら焦りますよね。買いに行く時間もないし・・・
この記事ではそんな困った時に役に立つ薄力粉の代用になるものを紹介します。
薄力粉は作るものによって代用できるものが変わってきます。強力粉?片栗粉?ホットケーキミックス?自宅にある粉類で、薄力粉に最も近い役割を果たすものを教えます。
Contents
薄力粉の代用に強力粉は使える?逆はどう?
クッキー、ケーキ、パン、揚げ物、お好み焼き、天ぷら、ホワイトソースなど、お菓子からおかずまで多様に使える薄力粉。
家に必ず常備している家庭も多いのではないでしょうか。
そんな薄力粉が、あるとき「ない!買いに行く時間もない・・・」となってしまったとき、何で代用したらいいのでしょうか。
まず、薄力粉によく似た強力粉で代用できるのかをご説明します。
薄力粉がない時に、強力粉を使ったりその逆をしたいとき、代用はできるのでしょうか。
薄力粉の代用に強力粉を使っても良いのかというと、「作るものによる」ということになります。
薄力粉と強力粉の違いは?
薄力粉、強力粉2つとも小麦粉に分類されるものです。
小麦粉の成分としては、炭水化物(でんぷん)70%、たんぱく質(グルテン)7%~13%、水分15%、脂肪1%となっています。
小麦粉に含まれるたんぱく質は食品のもちもち食感のもとになる成分です。
薄力粉と強力粉は「小麦粉に含まれるたんぱく質(グルテン)の量」によって分けられます。
強力粉のたんぱく質含有量・・・約11~13%
薄力粉のたんぱく質含有量・・・約7~9%
強力粉はパンやピザ生地、餃子の皮、お団子など、薄力粉はクッキーやケーキなどのお菓子や天ぷらというように使い分ける必要があります。
薄力粉と強力粉使い分けは?
強力粉を使うともっちりとした食感、薄力粉を使うとふんわりした軽い食感に仕上がります。
- もちもち感を強く出したいときに使うのが強力粉
- ふわふわ食感を出したいものには薄力粉
例えばホワイトソース作りの場合、クリームコロッケやグラタンなどソースをしっかり味わう料理には強力粉、クリームシチューのように伸ばすものの場合は薄力粉が適しています。
お好み焼きの場合は薄力粉で作るとふわふわ軽く、強力粉を使うともっちり固めになるので好みが分かれます。
それぞれ代用した場合こうなります。
薄力粉で作りたいクッキーを強力粉で作ると・・・カッチカチになる
強力粉で作りたいパンを薄力粉で作ると・・・かなり柔らかいフワフワのパンになる
このように薄力粉と強力粉では出来上がった時の食感が違ってきます。
なので食感が重要なものは代用すると失敗してしまう可能性があります。
ケーキ、カステラ、お好み焼きなどの場合は代用してもそこまで風味は気にならずに食べられると思います。
薄力粉の代用に片栗粉は使える?逆は?
では薄力粉の代用として片栗粉はどうでしょうか。これも作るものによります。
この2つ、一見似ていますが成分は全然違います。
片栗粉はジャガイモのデンプンからできています。
小麦粉の方がサラサラしており、片栗粉の方がつやつやしています。
片栗粉は水で溶いてとろみをつける役割もあります。
先程も説明した通り、薄力粉に含まれるグルテンはふわふわとしたやわらかい食感を作ります。
一方、片栗粉にはグルテンが入っていないのでふわふわというよりかはカリカリ、サクサクとした食感になります。
ケーキやパン作りで片栗粉を代用するのはおすすめしませんが、天ぷらやフライの衣としては片栗粉で代用しても問題ありません。
薄力粉で作るとしっとりとした天ぷらになるところが、片栗粉を使うとサクッとした食感の天ぷらになります。
また、唐揚げを作る場合、片栗粉を使用すればなかは柔らかく外はカリッとしたジューシーな唐揚げに仕上がるのでこれはこれであり。
ただし片栗粉は焦げやすいので焼き加減には注意してください。
片栗粉の代用に薄力粉は使える?
片栗粉の代用として薄力粉を使いたい場合も、ものによってできるかできないかが変わります。
揚げ物系なら、食感の違いはあってもなんとか代用はできます。
ただし、とろみづけは薄力粉ではなかなかできません。
もしも薄力粉でとろみづけをした場合、粉がダマになって溶け切らなかったり、理想のとろみはつかないかもしれません。
薄力粉の代用にホットケーキミックスって使えるの?
では、薄力粉の代用でホットケーキミックスは使えるのでしょうか。
これもまた、作るものによりますが、料理で使うのはあまりおすすめしません。
ホットケーキミックスは、卵や牛乳と一緒に混ぜて焼くだけで簡単に甘いホットケーキが出来る優れもの。
少ない材料で甘いホットケーキが作れるだけあって、ホットケーキミックスには砂糖やふっくら仕上げるためのベーキングパウダー、香料などが入っています。
ケーキやクッキー、ドーナツなどのお菓子作りで代用するならありですが、その場合はレシピの砂糖やベーキングパウダーの分量を調整する必要があります。
でないと甘すぎたり、膨らみすぎてしまう可能性があります。
まとめ
薄力粉の代用で強力粉(その逆も)を使う場合は食感が変わってしまう可能性あり。薄力粉はふんわりやわかく、強力粉はもっちりとした食感に仕上がります。
薄力粉の代用で片栗粉(その逆も)を使う場合は、天ぷらや唐揚げなどの揚げ物系ならOK。薄力粉はふわふわ、片栗粉はサクサク食感に仕上がる。
薄力粉はとろみづけには不向きなのでその点は注意してくださいね。
薄力粉の代用でホットケーキミックスを使う場合は、砂糖やふっくら仕上げるためのベーキングパウダー、香料などが入っているため、料理の代用には不向き。
お菓子作りで代用するなら砂糖、ベーキングパウダー等の分量を調整する必要あり。
使う粉が料理の中でどんな役割を果たすのかを知ったうえで使うと失敗が防げます