私たちが普段使っているアルミ鍋が、実は体に悪いかもしれない…最近そんな話も聞きます。
そして、ヨーロッパ方面では、アルミ鍋の流通規制まで出ていると言います。
ここでは、「アルミ鍋が体に悪い」という噂の真偽や、理由についてお話します。
又、アルミ鍋に付く白い粉や、アルミ鍋に開く穴のことについても触れていきます。
アルミ鍋が体に悪いって本当? なぜ?
「アルミ鍋が体に悪い」という噂は、「アルミニウムの大量摂取が体に悪影響を及ぼす」という説から生まれたようです。
アルミニウムを大量に体内に摂取すると、骨や握力・中枢神経や腎臓に悪い影響が出るとされています。
でも、アルミの鍋を使ったからといって大量にアルミニウムを摂取する事にはならないので安心してくださいね。
特に、「アルミニウムの大量摂取が認知症の原因なのでは」という説まで出回ったこともありました。
認知症は、現代に生きる私たちにとって、脅威となる病気の1つですよね。
そのため、多くの人が恐怖をあおられ、どんどん噂が大きくなっていったようです。
確かに、アルミニウムの大量摂取は、体に良い影響を与えないことは本当です。
でも、アルミニウムと認知症の関係は、きちんと証明されたものではないそうです。
もちろん、全くの無関係とも言い切れませんが、必要以上に神経質になるのも良くなさそうですね。
又、骨や握力・腎臓への悪影響ですが、これも「極端に体内に多く蓄積された時のみ」であるようです。
ちなみに、アルミニウムは、体内に摂取してしまっても、ほとんどがすぐに排出されるそうです。
身体の代謝機能が正常であれば、摂取したアルミニウムは、体の外に出ていくのですね。
だとすると、アルミニウムを恐れるよりも、体の代謝を良くすることの方が大切かもしれません。
アルミ鍋の白い粉の正体って何?
アルミ鍋を使っていると、内側や底の部分に、白い粉がたくさん付いていることがあります。
この白い粉は、塩素・ミネラルと、鍋のアルミニウムが化学変化を起こしてできた物質です。
アルミ鍋を使う時は、必ずと言って良いほど、水道水を鍋に入れて使いますよね。
この水道水に含まれている塩素やミネラルが、白い粉の原因物質なのです。
この白い粉には毒性はないようなので、洗えば、そのままアルミ鍋を使っても問題ないです。
でも、白い粉の正体は、「化学変化による腐食」なので、鍋自身が傷んでいると考えられます。
そのため、白い粉を見つけたら、きれいに洗うことは大切ですが、強くこすり過ぎないようにしましょう。
特に、粉末洗剤や固いタワシなどを使うと、腐食が進んでしまうことがよくあります。
又、白い粉を早く落とそうとして、酢や重曹などを使って洗うのも、刺激が強いのでNGです。
白い粉が付着していたら、できるだけ軽いタッチで洗うようにしてくださいね。
アルミ鍋に穴が開く原因は?
さて、「使い込んだアルミ鍋に穴が開いてしまった」そんな経験をした人も多いようです。
このアルミ鍋の穴の原因は、「アルミ鍋の腐食がかなり進んでしまったこと」です。
先ほど、「アルミ鍋が腐食すると、白い粉が付着する」という話をしましたね。
この腐食がさらに進んでしまうと、白い粉から穴開きという現象に変わります。
特に、日頃からアルミ鍋を強く洗いすぎてしまっている場合、穴が開きやすくなるので、先ほども言ったように白い粉が付いていてもゴシゴシ洗わないようにしましょうね。
又、漂白剤・クレンザーなどの粉末洗剤などで頻繁に洗っている場合も、穴が開きやすくなります。
穴が開いたアルミ鍋は、修理して使うのは、かなり手間がかかってしまいます。
なので、そうならないようにするためにも、日頃の手入れ方法に気を配る必要がありますね。
清潔にしておくことは大切ですが、刺激を与えすぎず、優しく洗うようにしてくださいね。
まとめ
アルミ鍋のアルミニウムは人体に有害と言われていますが、体内に摂取しても、ほとんどが排出されます。
そのため、体内に蓄積することは少ないので、それほど心配する必要はありません。
アルミ鍋は、水道水に含まれている塩素やミネラルで化学変化を起こし、腐食し始めます。
最初は白い粉が付着し、腐食が進むと、穴が開いてしまうようになります。
そのため、日頃から清潔に手入れしつつ、できるだけ優しく洗うようにすることが大切です。