料理のあれこれ

海水の塩分濃度で砂抜きするって?作り方と何パーセントなのか?

貝の塩抜きをするときよく聞くのが海水と同じ塩分濃度の塩水を作って下さい。
海水と同じといわれても実際にどのくらい塩を入れたらいいかわかりませんよね?

ですので、ここでは海水と同じ塩分濃度の塩水の作り方や塩分濃度が何パーセントくらい
なのかについてお教えさせていただきます。

海水の塩分濃度で砂抜きってどういうこと?

ほとんどの貝の調理前には、砂抜きの工程があると思いますが。
そもそもなぜ、貝は砂を取り入れてしまうのでしょうか?

貝は安全だと感じていると、海中の砂の中から少しだけ入・出水管を出して、海水を吸ったり吐いたりして呼吸しています。
その時に貝の中を砂が出たり入ったりしているの貝の中に砂が入ってしますのですね!

また、エサなどを取りに砂に潜ったり、砂の中や砂の上を移動する際にも入・出水管を使うため、貝の中に砂が入ってしまうのです。

ということは、海水の塩分濃度とは全く違う普通の水道水で砂抜きをしようとしても貝は身の危険を感じたままで口を開けようともしません。

また、貝は呼吸して砂を出しているのですから貝の呼吸できない水道水で砂抜きが全くできないのにも納得しますね。

貝に「今は安全なんだ」と思わせて呼吸ができるような環境を作ってあげないといけないので、海水の塩分濃度の塩水を作る必要があったのです!

塩分濃度の必要さが分かれば、上手に砂抜きができそうですね!

海水の塩分濃度の作り方は?

海水と同じと聞くとただの食塩で作れるの?

食塩以外にも用意しないといけないものが多そう。と感じるかもしれませんが、特別なものは用意する必要はありません。

準備するものは、食塩、水道水、以上でOKです!!
お手頃ですね。

作り方も簡単!
必要な量の水道水に食塩を量り入れて溶かすだけです!

溶かす食塩の量の参考をいくつかご紹介しますね。

  • 水100mlの時は、食塩を小さじ半分より少し多め(3.5g)溶かします。
  • 水500mlの時は、食塩を大さじ1杯と小さじ半分(17.5g)溶かします。
  • 水1Lの時は、食塩を大さじ2杯と小さじ1杯(35g)溶かします。
  • 水3Lの時は、食塩を大さじ7杯(105g)溶かします。

どうして、食塩の量がこのように決められるのか不思議ですよね。
理由は塩分濃度のパーセントにあります。

海水の塩分濃度は何パーセントなの?

場所によって海水の塩分濃度は変化があります。

例えば、海水の出入りがあまりない場所や気温が高い地域で水分が蒸発している場所は、塩分濃度は高くなります。

逆に、河が近く川の水が多く流れ込んでいる場所や氷山が崩落してくるような場所は塩分濃度は低くなります。

海洋ごとの塩分濃度のパーセントはこのようになります。

  • 大西洋(北)約3.54%  (南)約3.53%
  • 太平洋(北)約3.41%  (南)約3.40%
  • インド洋(北)約3.53% (南)約3.48%

海洋ごとの単位でみるとあまり大きな差はないですね。
では、日本周辺の海水の塩分濃度のパーセントはどうでしょう。

  • 日本海:約3.40%
  • 太平洋:約3.40%
  • オホーツク海:約2.95%
  • 瀬戸内海:約3.33%
  • 東シナ海:約3.49%

このようになりました。
日本周辺の海の塩分濃度は、東シナ海の一番塩分濃度が高くて、オホーツク海の塩分濃度が一番低いということが分かりますね。

各地で塩分濃度の差がすこしありはしましたが、海水と同じ塩分濃度の食塩水を作るときは、平均の約3.5%で作るとよいでしょう。

この平均3.5%こそが上記での水道水に溶かす食塩の量を決めていたのです!
謎が解けましたね!!

海洋ごとの塩分濃度を先ほどご紹介しましたが、実は、中東にある「死海」という場所が世界中で一番塩分濃度が高い場所なのです。
塩分濃度はなんと、約30%もあるのです。他の場所と比べるとその差は歴然ですね!

この場所では、生き物が生きていけないことから死海と名付けられたそうです。
恐ろしいですね・・・

まとめ

海水の塩分濃度で上手に砂抜きをするには、貝にリラックスさせて、安全な場所であると思わせるために海水と同じ塩分濃度の食塩水を作る必要があるのです。

必要な量の水に決まった分だけの食塩を溶かすだけで簡単にできちゃいます。
塩分濃度の目安は3%~4%なんて言われることが多いです。

それは、海水の塩分濃度は約3.5%!!
世界の海を見ると少し差がありますが、日本周辺の海水を比較してみると平均の塩分濃度約3.5%といえます。

海水と一言で言ってもその場所の特徴や状況で海水の塩分濃度の差があるのにはびっくりでしたね。
世界中の海水は繋がっているのに濃度の差が出ることはとても不思議で面白いなと思いました。